有効な搾乳方法(搾乳機)
更新が滞り、すみません。
本日は、前回ご紹介した搾乳機を用いた搾乳のポイントについて書いていきます。
実際の細かい使い方は、お使いの搾乳機の説明書を見て頂いた方が良いかもしれません。(仕様が製品、メーカーによるので)
▶搾乳前に「刺激」する
前回ご紹介したメデラ社の搾乳機は、搾乳だけでなく乳頭の刺激をすることができます。
詳しくはこちら↓
刺激をすることで、「射乳反射」が起き母乳の分泌が良くなります。
▶搾乳口の大きさ
搾乳口=搾乳機の「乳頭が入る部分」のことです。
そもそも搾乳口の大きさを選べる製品が少ないのですが、前回ご紹介したメデラ社のものは、搾乳口がSサイズ(21mm)、Mサイズ(24mm)、Lサイズ(27mm)、XLサイズ(36mm)の4種類あります。
適切なサイズの目安としては、
乳頭が無理なくトンネル(搾乳機の穴)に入り、かつ乳輪もほんの少し入るサイズ。
搾乳するたびに乳頭がトンネルの壁にこすれる、逆にスカスカすぎると有効に搾乳できないばかりか、乳頭をケガしたり、むくんだりとトラブルに見舞われます。
▶搾乳の強さ
手動では自分の力加減で、電動では機械を操作して、搾乳の圧を変えることができます。
よく、痛い方が出る!と信じておられる方とお会いするのですが、痛いのを我慢して搾乳することは逆効果です。からだも緊張しますし、せっかくの赤ちゃんのための時間なのに、搾乳が苦痛になってしまいます。トラブルも起こります。
なので、「痛くない範囲で、一番強い圧」が正解です。少しでも痛いなと思ったら圧を下げましょう!
▶搾乳する時間
基本的には、左右ともに母乳を搾り切ってしまう方が、分泌量は多くなる傾向にあります。できれば、出なくなってからも1分程度続けた方がいい(手によるマッサージなら尚良い)という文献もあります。
母乳過多で困っている場合は、搾乳することでさらに量が増えるので、搾乳量or回数は少なめにした方が良い場合もあります。が、ここで意識して減らしていくと、いざ赤ちゃんが退院する!となった頃に今度は足りなくなってくる場合もあります。今後どのように母乳育児をしていくかを考えながら調整する必要があります。
▶量を増やすにはダブルポンプが一番有効
またまたメデラ社の話になってしまうのですが(本当にいい搾乳機なんです・・)、もししばらく赤ちゃんに飲んでもらえそうにない、しかし母乳は続けていきたい!という強い希望がある場合は、電動搾乳機で両胸を同時に搾乳できるシンフォニーがおすすめです。
こちらは文献ではっきりと、「母乳の量が増加しやすい」「射乳反射が起きやすい」「母乳の成分に脂肪が含まれやすい」と記載されています。
また、できるだけ早く使い始めることが奨励されています。
ご質問等ありましたら、インスタグラムへコメントやメッセージをどうぞ。
有効な搾乳方法(搾乳機の選び方、おすすめ)
更新があいてしまってすみません。
またマイペースにはなってしまうかもしれませんが、記事を書いていければと思っていますので、よろしくお願いします。
今回は、搾乳機についてです。
※病院でもよく聞かれる内容であり、敢えて具体的な商品名も出します。
画像を無断で貼っていいか分からないこともあり、広告として載せています。
手絞りとの比較や、メリットデメリットについては過去記事を参照頂ければと思います。
さて、搾乳機も様々な商品が売られています。
中には、母乳量の維持or増加には効果的ではないもの、乳頭を痛めてしまうものもあります。人によっておっぱいの形も違うので、合う合わないがある道具だなと感じます。
まず、いちばん大切にしてほしいのは、痛くないこと。
乳頭を痛めることで、搾乳がとてもつらくなってしまいます。痛ければ出る!というのも迷信です。
搾乳口(おっぱいに当てる部分。乳頭が入る部分)が乳頭に対して細すぎるのもトラブルのもとです。
たくさんのお母さんとの関わりや、院内外での勉強会、自分が使った感じなどを総合すると、メデラという会社の搾乳機が母乳分泌、維持に適していると思います。
具体的な仕様は公式のホームページをみて頂きたいのですが、簡単に言うと
「乳頭への刺激」と「搾乳」が行えるからです。赤ちゃんが母乳を飲むときも、刺激(母乳が出るように軽く吸ったりなめたりする)→吸てつ(母乳を飲むために吸う)という動きをしています。
赤ちゃんの動きを搾乳機で再現できるのが、メデラの搾乳機です。
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こちらは手動のもの。価格もまぁお手頃。
私はこれをかなり愛用しました。
長期(1か月以上)搾乳するという場合は、電動が身体への負担は少ないです。
電動のものは、上に書いた「赤ちゃんがおっぱいを飲むときの動き」を電動で再現してくれます。
また、両胸を同時に搾乳することができるタイプもあります。同時のほうが母乳の量が増えるという話もありますし、搾乳時間も半分ですむメリットも。こちらは高額なので、予想される搾乳期間によってはレンタルもいいと思います。
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またまた記事が長くなってしまうので、メデラの搾乳機を有効に使う方法はまた別の記事にまとめます。
宣伝のような記事になってしまって、すみません。
しかし本当にメデラの搾乳機はおすすめです。多くの病院でも採用されています。
黄疸の治療①光線療法
今回は、黄疸の治療についてです。
黄疸の治療にもいくつか種類がありますが、今回は一番多くの赤ちゃんが経験する「光線療法」についてまとめます。
黄疸については、以下の記事でも紹介しています。
黄疸の仕組みについても簡単にではありますが、下のほうに書いていますので参考にして頂ければと思います。
▶光線療法とは?
黄疸の元となるビリルビンという色素(血液が壊れたときにでるゴミ)は、特殊な光(波長425~475nmの青い光)に当たることで水に溶けやすい形に変わります。=尿や便から排泄しやすくなります。つまり、黄疸の軽減につながります。
光を当てるための機械はいろいろな種類があります。
・保育器や赤ちゃんのベッドの上から照らすもの
・赤ちゃんの服の中(背中)に入れるもの
・保育器自体に内蔵されているもの
施設によってそろえているものは違うと思いますが、どれも光線療法のための専用の機械です。
▶光線療法中、赤ちゃんたちはどのように過ごしているの?
ご家族が気になるのがこの部分かな?と思います。
・光線療法は、皮膚に直接光が当たるように実施しないと効果があまりありません。
なので、洋服を脱いで実施することがほとんどです。
(上で紹介した服の中に入れるタイプは服を着たまま使います。)
ただし、光がかなり眩しいため目を守るためにアイマスクを使用します。目隠しをしている状態になるので、赤ちゃんと面会したときにはとても辛い光景かもしれません。。目を守るために必ず必要なことなので、ご理解いただければと思います。
また、光線療法の光には紫外線が含まれます。生殖器にも極力当てたくないためおむつもしっかりつけます。(しないと漏れて大変ですしね^^;)
なので、青い光の下で、サングラスとおむつをつけて寝ているような状態になります。
よく、日焼けサロンだねぇ、とお母さんたちがお話しているのをお見掛けします!
・黄疸の具合や原因により点滴をしたりすることもありますが、基本的には育児は通常通り行います。授乳や沐浴もできます。
ただし、光を浴びているときのみ治療の効果があるので、あまりに長い時間光を止めていると治療が長引く可能性が高くなります。(面会時は眩しいので光を止めます!)
なので、面会時間を決めている施設が多いようです。例えば、1回の面会は30分間のみ、など。直接授乳はまだ慣れていない場合は、光線療法が終わってから・・・という施設も聞いたことがありますね。
面会がゆっくりできなくて申し訳ないな、と思うのですが・・生理的な黄疸の場合は新生児期に起こるものがほとんどなので、お母さんも面会の時間以外は無理せず休んでもらえるといいかな?
・それから、だいたいの施設は1日に1回は必ずアイマスクを新しいものと交換しているかと思いますので、面会時に交換してもらえると目隠ししていないお顔が見られます!
看護師も極力面会時に・・・と考えていますが、お母さんからも「お顔が見たい!」と声をかけてもらえると確実ですよ◎
・はじめに、黄疸の元の色素を尿や便から排泄することが目的であると書きました。
そのため、黄疸が強いときはミルクを少し多めに飲んでもらうこともあります。
(もちろん赤ちゃんのペースや哺乳の様子をみて無理やり飲ませることはしないのですが)
お父さんやお母さんが授乳をすると、なかなかミルクが飲み終われない、途中で寝てしまう・・・でも看護師があげると全部飲める・・など少し悲しく感じる場面に出会うかもしれません。それは量が多めに設定されている場合があること、赤ちゃんが黄疸のため食欲があまりないこと、生まれたばかりでまだ食欲がないこと・・などいろいろなことが考えられます。お母さんが下手だから、などと考えず気楽に育児を楽しんでもらえたら嬉しく思います!!!
(看護師は毎日いろいろな状態の赤ちゃんに授乳をし続けているので、ある程度飲ませてあげられるのは当然です!!コツを聞いてみてください!!)
また長くなってしまった・・・
どうにか見やすい構成にできないものか^^;
NICUでのうつぶせ寝(腹臥位)
こんにちは。
NICUで赤ちゃんをうつぶせに寝かせている場面をみることがあると思います。
育児書などには、「うつぶせ寝はだめ!」と書いてありますが・・大丈夫ですか?と聞かれることがよくあります。
NICUでは赤ちゃんにモニターをつけさせて頂き、24時間常に状態を把握しています。なので、赤ちゃんが苦しくなっていればすぐに対応できます。
では、なぜうつぶせ寝をさせているのでしょう?
▶︎呼吸が楽
うつぶせにすることで、横隔膜(肺呼吸に関わる筋肉のこと)の位置が下がり、肺が広がりやすくなります。つまり、呼吸が楽になりやすい姿勢といえます。
大人も全力で走ったあとに、ゼエゼエするときは背中を丸めますよね?それは無意識にうつぶせ寝と似た姿勢をとっているからです。
ただし、ただうつぶせにしただけでは逆に苦しい場合もあります。今度別の記事にしようと思っている内容にはなりますが、NICUでは「ポジショニング」といって赤ちゃんの状態に合わせて、タオルや専用の物品を使って姿勢を整えています。
また、ミルクを飲んだあとや経管栄養中(口から飲めない赤ちゃんへ、チューブからミルクをあげること)、胃がふくらむことで横隔膜が圧迫される→呼吸が不安定になることがよくあります。うつぶせにすることで、ミルクが胃にとどまる時間が短くなることが分かっています。つまり、呼吸を抑制しやすい時間が減ることにつながります。
▶︎消化が促される
うつぶせにすることで、お腹に血液が集まりやすくなります。
基本的に人間の身体は、「今必要な臓器」に血液が集まりやすいので、脳や心臓が最優先。呼吸が苦しいなどの症状があれば肺に集まりやすい、といった特徴があります。
消化(胃など)はすぐに命に関わるものではなく後回しにされがちで、つまり赤ちゃんの具合が安定していないと胃腸の動きはにぶくなりやすいです。
うつぶせ寝にすることで、前述したとおり呼吸は楽になり、かつ血液も集めやすくなるため消化は促されやすくなります。
▶︎赤ちゃんが落ち着きやすい、発達を促しやすい
※家では「うつぶせ寝」はダメです!
うつぶせ寝にすることで、赤ちゃんは屈曲位(腕や足を曲げて丸まっている姿勢)をとりやすくなります。お腹の中〜生まれてから赤ちゃんはこの姿勢をとるのですが、まだ体重が小さく筋肉が少ない赤ちゃんはうまく姿勢を維持できません。重力に負けてしまい、手足を伸ばしてしまいます。
なので、姿勢を整えてあげる必要があります。うつぶせ寝のほうが姿勢をしっかり整えることができます。
赤ちゃんが楽になる=落ち着く時間も増えますし、休息をとりやすく発達を促すことにつながります!
長くなってしまったので発達についてもまた後日…!
授乳・搾乳・ミルクの量はどのくらい?足りている?
仕事中、よく聞かれる
「退院後はどのくらい飲ませればよいか」についてです。
※心臓の病気などで、水分の量の制限がある赤ちゃんや、経管栄養を持ち帰っている場合、ミルクの量を厳密に計算している場合…などは病院での指示を必ず守ってくださいね。
退院する直前は、おそらく「自律授乳」で飲んでいたお子さんが多いと思います。もしくは、飲むのがあまり得意でなければ3時間おきに、決まった時間に飲んでいるかもしれません。
飲む量に制限がなければ、基本的には欲しがるだけ飲んでよいと考えています。
退院日に、数日前からの授乳の様子(飲んでいる量、間隔、飲み方のペースなど)を聞いておき、初めは同じ量でスタートが一番いいかもしれません。
体重が増えてくると、だんだん飲んだ後に満足しなくなったり、次に欲しがるまでの間隔が短くなってくるのでそのような様子がみられたら、10〜20ccずつ増やしてまた様子をみます。
赤ちゃんも大人と同じで、毎回同じ量が欲しいとは限らないので(大人も、今はたくさん食べたいな〜とか、今はあんまりかな〜、など波がありますね)1回の授乳量ではなく、1日のトータル量をみてもらえればと思います。
例えば、普段80cc飲んでいる赤ちゃんが、30cc飲んで寝てしまったとしてもokです。ただし、あまりにも少ない量で寝てしまって、そこからさらに何時間も眠ってしまうようなことが続くなら起こす必要があるかもしれません。少ない量で、少ない回数になると1日の量が足りなくなります。
退院後は、あまり数字(飲んだ量)にこだわりすぎると本当に疲れるので、あまり厳密に考えなくてもいいかなぁと思うのですが…
目安として、病院では
体重(kg)×160〜200cc を1日の目安にしていることが多いです。
例えば2500gの赤ちゃんなら
2.5×160〜200cc = 400cc〜500ccが1日の目安。
もちろん体重の増え方は個人差があるので絶対これ!と言うわけではないですが、参考までに!(あと26cc飲ませないと足りない…!などと思い詰めないでくださいね!!)
直接授乳の場合は、どのくらい飲んだか数値としては分からないので、基本的には欲しがったらあげるで良いです。
飲めているかの判断の目安としては、
・お母さんのおっぱいの張り具合がどのくらい軽減したか?
・飲んだ後の赤ちゃんの様子はどうか?
まだ口をさかんに動かしていたり、頭をふっておっぱいを探す動きをしている、泣いている(これはお腹が空いていない場合もある)場合はまだ欲しいかもしれません。
・おしっこやうんちの量が減っていないか?
混合の場合は、入院中の直接授乳の練習でどのくらい飲めていたかを目安にし、ミルクを足しましょう。母乳の分泌量や、赤ちゃんの飲み方も変化があるので、赤ちゃんの様子を見て足していきます。
ただ、混合→完母を目指している場合は、赤ちゃんが3時間くらいで次の授乳になる程度の量が理想です。たくさんミルクを追加すると、長く寝てしまい授乳の機会が減り…母乳の分泌が促されにくくなってしまうからです。
今はコロナで難しいかもしれませんが、自治体の子育て支援で体重チェックができるところが多いです。小児科でも測ってくれます。開業している助産院もおすすめ!(私は桶谷式という母乳育児を推進している助産院にかなりお世話になりました)
あとは大きなショッピングセンターの授乳室に体重計があったりするので時々体重をはかると安心ですね。
保育器ってなんのために使うの?
こんにちは。
NICUといえば、保育器がずらっと並んでいるイメージの方も多いと思います。
もしくは、初めてNICUに入った時にびっくりした方もいるかもしれません。
保育器はなんのために使うのでしょう?
保育器には大きく分けて2種類あります。
▶︎閉鎖型保育器
いわゆる「保育器」ですね。
中の温度を0.1℃単位で調整できます。
また、水を入れることができ湿度も調整できます。
中に酸素を流すこともできます。
まだ体温調整が未熟な赤ちゃんたちには欠かせないお部屋です。
・早産や低出生体重で生まれ、体温調整が難しい赤ちゃんは必ずこの保育器に入ります。
また、早産の赤ちゃんは感染症にとても弱いので、感染を防ぐために。
・呼吸が苦しかったり、体調が悪くNICUに運ばれてきた赤ちゃんは呼吸状態をしっかり観察するために服を着せられません。(服を着ると胸の動きが見えにくいため)
はだかんぼでお部屋に寝かせるのではあっという間に寒くなってしまうので、保育器に入ります。
・点滴が入っている場合も施設によっては保育器に入るようです。点滴が観察しやすいこと、抜去(何かの拍子に抜けてしまうこと)のリスクを減らすためです。
・病院ではないところで生まれた場合も保育器に入ります。感染症などが万が一あったときに他の赤ちゃんに移らないようにするためです。
・保育器で黄疸の治療や酸素を使った治療をする施設もあります。
どんな赤ちゃんが保育器に入るかは、施設によって違う部分もありますが、概ね上記の理由が多いと思います。
ちなみに私が働いている病院は、体重が2000gを超えて、全身状態が良く、低体温がみられないようであれば保育器を卒業です!
▶︎開放型保育器
こちらはオープンクベース、インファントウォーマーともいいます。
フリー素材のイラストが見つけられなかったので、お手数ですが検索してみてください、、
(絵が下手すぎて描けない、、、)
こちらは簡単に言うとベッドに屋根をつけたバージョン。
屋根を暖めることで、赤ちゃんも暖めることができますが、常に部屋(保育器外)の空気と触れ合っているので、閉鎖型と比べると暖める力、一定の温度にする力はかなり劣ります。
ただ、壁がない分赤ちゃんとの距離はグッと近づきますし、お世話もしやすい。
また医療者からすると呼吸器なども管理しやすいです(私だけ?)
・体重がある程度しっかりあり、低体温のリスクが低い赤ちゃんに適します。
・保育器に入らなくてもよいが、点滴や呼吸器などの医療機器が必要な場合もよく使います。
ふつうの赤ちゃん用ベッドだと狭くて管理がしにくく、事故につながりかねないので。
・多少体重が小さくても、低体温さえクリアできれば使えることもあります。
家族との触れ合いをしやすく、愛着形成に有効との見方もあります。
また、閉鎖型保育器の屋根を動かすことができ、開放型保育器に近いような使い方もできるハイテク保育器もあります!
興味のある方は、デュアルインキュiでお調べくださいませ。
有効な搾乳方法(手搾り編)
こんにちは!
緊急事態宣言も延長…ということで、まだまだ自粛生活が続きますね。。退院日のみ育児指導します!という病院もチラホラあるようで、不安な日々も続きます。。
今日は手搾りについて。
頻回&長期の搾乳をすべて手搾りにすると腱鞘炎になりやすかったり…ですが、狙ったポイントを搾乳したり、前搾乳や仕上げには一番有効だと考えます。
▶︎手搾りの手順
①手を洗う。
おっぱいを拭いたり、消毒する必要は特にありません。
②おっぱいを軽く支える
③搾乳する手の親指、人差し指を乳輪と乳輪から外側の境目におく。親指と人差し指でアルファベットのCを作るように。
④手を置いた場所から指を動かさないようにし、自分の胸の奥に向かって押す。
痛くない程度に押し込んだら、やはり場所は動かさずに親指と人差し指の腹を合わせるように乳房(乳管)を圧迫する。
乳首を真ん中とし、親指と人差し指は常に対角線上になります。
牛の搾乳をするときのように乳首に向かって滑らせると、皮膚を痛めますし有効な搾乳ができません。
⑤少しずつ場所をずらしながら(しつこいですが、親指と人差し指は乳首を真ん中として常に対角線上に)、搾乳する。
しこりや残乳感が強い部位は念入りにやると◎です。
⑥射乳のリズムを考えると、
例えば、右乳10分→左乳10分 と搾乳するよりも
右乳5分→左乳5分→右乳5分→左乳5分 と搾乳する方が量は増えやすいです。
また、赤ちゃんが直接授乳をするときの舌の動きを再現することも有効です。
最初は軽く弱い力・早いペースで乳首を舐めたり吸います(おっぱいが出始めるように刺激しています)、おっぱいが出始めると、しっかりおっぱいに吸い付きゆったりとしたペースで吸います。
なので、搾乳時も
①初めは弱い力で早く動かす。
(このときは乳頭の周りを刺激しても良いです。ただしとても優しい力で。搾ることが目的ではなく母乳が出てくるのを促す意味で)
②母乳が出始めたら、ゆっくり、しっかりと押す。
文章だけで伝えるのがなかなか難しいと思うので、写真かイラストをどうにか用意したいところです…!