今回は、前回紹介した「末梢静脈カテーテル」の次によくみる点滴の紹介です。
1.中心静脈カテーテル(PI)ってなに?どんなときに使うの?
皮膚の表面にある血管からもっと奥の太い血管(中心静脈)まで糸のように細い点滴をいれます。
腕か足から行うことが大半です。太い血管に入れるので、末梢静脈カテーテルよりも厳格に清潔を保って入れていく必要があります。入れるのに時間もかかります。
・高カロリー輸液(栄養価が高い点滴)をするとき
高カロリー輸液は皮膚に近い血管で投与できません。(もし漏れてしまうと大変なことになります)なので、そのような点滴が必要なときはPIが選択されます。
・長期的に点滴をすることが予想されるとき
早く生まれていたり、心臓の病気や消化器の病気があるなど長い期間点滴が必要であると予想されるときは、PIを選択します。末梢静脈カテーテルでは、皮膚の表面に近い血管に針を入れているのでどうしても抜けたり漏れたりするリスクが高いので、何度も差し替えることになってしまうためです。
2.看護師はどうやって管理・観察しているの?
①点滴が詰まっていないか確認
糸のように細い管を血管の中に通しているので、長く使っていると詰まってしまう可能性があります。また、点滴のチューブが折れていたりすると簡単に閉塞します。なので、きちんと赤ちゃんに薬剤が予定通り届いているかを観察しています。点滴のための機器でも「詰まっていますよ!」と教えてくれる機能があるのでそちらも要確認です。
②血管が赤くなったり腫れていないか確認
長期間管を入れることになると心配なのは感染です。
点滴の先っぽがどこにあるかを把握したうえで(レントゲンで分かります)、その部位が赤くなっていたり、腫れていないことを確認しています。また、管の走行に沿って血管が赤くなることもあるので注意しています。
③カテーテルの長さが変わっていないか(抜けてきていないか)確認
抜けないように固定をしっかりしていますが、赤ちゃんの動きは予想外!なので、引っかかって抜けてしまう可能性も十分あります。なので、決まったタイミングでカテーテルの長さを測り、抜けてきていないかチェックします。また、固定が外れてしまったときはすぐに固定をなおします。
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