今日は点滴の種類のひとつ「末梢静脈カテーテル」についてです。
点滴についてはよくご質問を頂きますし、私たちも毎日管理をしているものなので、話したいことがたくさんあります・・・
しばらく続きますが、ご興味のある方はぜひ。
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1.末梢静脈カテーテルって何?
NICUで一番よく出会う点滴は、「末梢静脈カテーテル」です。いわゆる普通の点滴のことです。
からだの表面から見える青っぽい血管に針を刺して、点滴をします。
大人の点滴と比べると針は細く、身体に留置(ずっと刺している)する部分は柔らかいものを使います。
場所としては、手の甲、足の甲が多いです。ただ、赤ちゃんの血管は細く、点滴を刺すのが難しいのでどうしてもとれないときは頭などに留置することもあります。
また、赤ちゃんに「点滴抜けちゃうから動かさないでね」と言っても伝わらないので、抜けないようにしっかり固定しています。
腕や足全体にテープが巻かれていたりするので見た目がかなりショッキングかもしれません・・が、抜けないようにするための工夫です。
針が刺さっている部分はテープなどで隠れないように配慮し、点滴が漏れたりしていないか観察しています。
2.看護師はどうやって管理・観察しているの?
①針を刺している場所やその周りが赤くなっていたり、腫れていないか?
赤ちゃんのからだは元々赤っぽく、ぷにぷにしているので判断が難しいこともありますが、そのようなときは左右差をみています。右の腕が腫れているようだから左の腕との太さを比べてみる、というような具合です
②点滴の中身がきちんと赤ちゃんに届いているか?
ルート(点滴の管)の途中が何かの下敷きになって折れていたり、接続部がちゃんとはまっていないと赤ちゃんまで薬が届きません。
点滴の機械がきちんと作動しているかも重要ポイントです。
③点滴の固定は適切か?
固定がきつすぎると痛いですし、かといって緩すぎると点滴が抜けてしまいます。
赤ちゃんの動きや姿勢に合った固定の仕方ができているかも確認します。
★点滴の中身を変更したり、点滴の機械をいじったときは看護師2人で「きちんと合っているか」おたがいで確認する、という施設が大半だと思います!
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点滴の観察をして、なにか異常があったときは対処したり、場合によっては医師へ報告しています。
赤ちゃんの血管は細く、また、赤ちゃんの動きは止められないのでどんなに気を付けていても漏れてしまうことはよくあります。
「いかに早く異常をみつけるか」が重要だなあといつも思っています。